本が好きだし音楽が好きだ。
好きな作家さんやアーティストの話をする時、
どの本が1番好きか
どの曲が1番好きか
という話になることがあります。
悩んでしまって、あれもこれも…と決められないことが多いけれど、
時折、あぁ!これが1番好きだ…!と感激する時があって、それはすごく嬉しく特別愛おしい気持ちになります。
小説
梨木香歩「家守綺譚」
大好きな梨木香歩さんは、1番好きな本がある。
「家守綺譚」がそうなのです。
エッセイでは「水辺にて」がダントツ好きなのだけれど、それと比べてもやっぱり「家守綺譚」は特別。
生き物や植物、季節の移り変わりを愛する人は、きっと気に入ると思います。
恩田陸 「三月は深き紅の淵を」
恩田陸さんも、1番がある作家さんで、
マイベストは「三月は深き紅の淵を」です。
学生の頃に読み漁った(10年以上前の話です。)ので、結構な冊数を読んだけれど、どうしようもなく三月は~が好きです。
本や物語というものが好きな人には、きっと大切な本になるんじゃないかと。
この魅力的なタイトルの本を巡る話。中編が4話入っていて、すべて、「三月は深き紅の淵を」という本にまつわる話です。
ただその描かれ方は4話それぞれ、違ったさま。
これ以上は、何も聞かずにとにかく読んでみてほしい…!
この本の面白いところは、読み終わったら、
「三月は深き紅の淵を」が読みたい…!!と切望してしまうところです。
マンガ
ヤマシタトモコ 「HER」
漫画家さんではヤマシタトモコさんが大好きで、新しいものが出るたび読んでいるんですが、
初めて読んだ「HER」がいっとう好き。
(連載中の違国日記もとても好きなので、続きが楽しみです。)
私がヤマシタさんを知ったのは「HER」なので、その頃はあまり他の作品がなく、
ヤマシタさんが描くマンガが読みたい!他の話も読みたい!!と思うあまり、初めてBLのコミックスを買いました。
「ジュテーム・カフェ・ノワール」というコミックスの表題作もめちゃくちゃ好きなんですが、1冊、となると「HER」だなぁと。
女は醜くて 男は愚かだ
でも そんな醜さを そんな愚かさを
愛さずにいられるわけがないのだ
という、作中に出てくる言葉が、すごくこの作品を表してるなぁと思います。
成田美名子 「NATURAL」
成田美名子さんは「NATURAL」です。
どれもこれもめちゃくちゃ好きだけど、
ものすごーーーく大変なことが起こっていてもどこか明るくて、主人公の性格ゆえかなと思うのですが、
そんな心地よさがとても好きです。
花とゆめですが、主人公は男の子で、恋愛より家族や友情の方が分量としては多い印象。
音楽
フジファブリック 「赤黄色の金木犀」
フジファブリックは他の曲、2番以降って言われると本当に悩むんですが、
1番は「赤黄色の金木犀」
香りの記憶って強い、とすごく思っていて、
誰かの家や香水の香りもだけど、季節にまつわる匂いはもう、自分の体に染みついてしまっていて(公園や芝生の豊富な団地みたいなところで育ったからだと思う)、
抗えないなと季節が変わるたびに思うんです。
夏が近付いてきた時と、お盆のころに、赤黄色の金木犀の季節!と思います。
星野源 「夢の外へ」
星野源さんは、明るいのもしっとりしたのも、日村さんのバースデーソングとかも好きですが、
「夢の外へ」1位です。PVも大好き。
多幸感がすごい。あとめちゃくちゃキラキラしてませんか??
私はこれを聴くと元気になってしまうんです。
YUKI 「プリズム」
JOYも好き!ふがいないやも、長い夢も…!とあれもこれも好きですが、
YUKIも1番があります。
どうしても音楽は、聴いた時の自分へのマッチ具合で好きが増してしまうことがあり、
この曲はまさに、すごく励まされて、それからすごく好きになった曲です。
高校時代に、いざ受験…という時になって、専門学校へと進路を決めました。
その時の先生方のアドバイスや進言がしんどかったんです。
(大学くらい出ておかないと、まともな仕事に就けないのでは??という意味合いのことをいろんな人に言われた)
プリズムを聴いて、すーっと歌詞が入ってきて、
どうなるか分からないけれど、私は私がやりたいことをやろう、とすごく気が楽になったのを覚えています。
花咲く丘まで口笛吹いていこう
いじわるな人がとやかく言うけれど
私はどこかで間違えたかしら?
今はわからない 答えは空の上
特にここの歌詞が好きです。
決められないのも1番があるのも幸せ
決められない、甲乙つけがたく好きなものがたくさんある、という状況はとても幸せだと感じます。
けれど、
飛び抜けてこれが好き!というものに出会える喜びも、また格別で、
どちらにせよ嬉しいことには違いがありません。
選べない~~と思う作家さんやアーティストも山ほどいますので、
好きなものがたくさんある というそれだけで、毎日楽しいことが沢山なのです。
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